『顧客が本当に必要だったものゲーム』をやってみた

イベントレポート

顧客が本当に必要だったものゲーム

IT業界のシステム開発プロジェクトをブランコの設計に見立て、顧客の発言(要件)に基づきカードを並べていくゲームです。どんなブランコができるやら!

ゲームは2~4人、1プレイ20分ほどで遊ぶことができます。ブランコを組み立てるための4種類の「成果物カード」(手札)と、顧客の要望や営業が顧客に約束した仕様を表す「要件カード」が入っています。

 要件カードのイラストを見ると、「あ、これってあの人じゃない!?」と、思わずクスリとしてしまいます。

「一番最近、顧客から出禁になった開発者をスタート開発者とする」、ということで、誰をスタートにするかを決めるところから、さっそく盛り上がります。

プレイしている様子がこちら

チームで協力して開発しようとする人もいれば、他のプレイヤーが顧客要件を満たせないように阻止する人もいて、面白かったです!

「顧客が本当に必要だったもの」

 ゲームのモデルになっているのは、ITシステムの導入に際し、「顧客が本当に必要だったもの」とプロジェクトチームの成果物がいかに乖離しているのかを分かりやすく示した風刺画です。

出典:ニコニコ大百科

「顧客が本当に必要だったもの」とは、ITビジネスにおける多難なシステム開発プロジェクトの姿を風刺した絵に登場する、オチの部分のフレーズ。顧客が期待した通りのシステムとして完成しなかった原因は、開発側の勝手な思い込みや都合の押し付けだと思いきや、そもそも最初に顧客が説明した要件からしてズレていた、というオチ。


出典:ニコニコ大百科

面白いのは、スタートの「顧客が説明した要件」と「顧客が本当に必要だったもの」がそもそもずれている、ということです。ここに示されているように、顧客が本当に必要なものを、実は顧客自身が把握しきれていないケースもありますよね。

ITエンジニアには、コーディングスキル、ハードスキルだけでなく、顧客が言ったことそのものに振り回されることなく、「顧客が本当に必要なもの」について仮説を立てながら、コミュニケーションの中で関係者としっかり引き出していく力も求められる、ということに改めて気づかされるゲームでした。